【RA-4 リバーサル⑦】私の自由研究 ボール紙を使って自作したピンホールカメラの作り方と、そのピンホールカメラを用い、カラー印画紙での撮影のやり方と作例


暑い。

どうも、けーすみ(@ksumisan)です。

学生さんたちは夏休みなのかな。

夏休みと聞くと、自由研究を思い出すな~。

あの頃は、何をすればいいのやらと悩みに悩んでおりましたが。

今となっては、結構な頻度で自由研究しているような。笑

てことで、今回も勝手に自由研究していきます。


概要

以前、ダンボールでピンホールカメラを作ってみました。

【RA-4 リバーサル④】私の自由研究 自分でカメラ(ピンホールカメラ)を作って、印画紙で撮影しプリントしてみた感想と作例

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これはこれで。

概ね、流れとしては似たり寄ったりではありますが、今回は巻き上げの機構を装備したいと画策しています。

図を書きました。

字が汚くてすみません。

単位はmmです。

概ねこんな感じです。

山折り・谷折りを適所に駆使して折り曲げていきます。(「や」が山折り・「た」が谷折り)

点線は切る部分を表しているんですが。

※何ヵ所か間違えている部分がありますね。すみません。

下二つの図の四隅、着るのは縦横のどちらかでいいと思います。

重なりを上手に使うと、作れるのではと思案。

光線漏れを防ぐために重なりをたくさん作っていきます。

不要な紙で試作してみましたが、まぁまぁな感じかな。

準備するもの

全体的に、絶対これじゃないとダメ!というわけではないので、自分自身のよりいいと思うものをチョイス願います。

ボール紙(100均)

今回、ボール紙を用いて印画紙ピンホールカメラを作っていこうと思います。

100均(セリア)で購入した黒ボール紙。

サイズがどれほどいるかわからないので、とりあえず大きいサイズのを購入。

先述しましたが、これじゃないとダメ!というわけではないので、他に遮光性やら強度やらで、適当なものがあればそちらをお使いください。

ブローニーフィルム(120フィルム)が巻いてあった芯

印画紙を巻くのは、ブローニーフィルム(120フィルム)が巻いてあったもの。

巻き上げの方法は、こちらの記事の方法がすごくいい案だなと思ったので、真似させて頂きました。

勉強になります。

これらを使って巻き上げをしていきます。

巻き上げノブとでも名付けておきます。

アイスの棒

全部が全部このサイズなのかはわかりませんが。

よくあるやつです。

ブローニーフィルム(120フィルム)が巻いてあった芯を回すのに使用します。

意外と、ブローニーフィルム(120フィルム)が巻いてあった芯の上下にある穴の部分にシンデレラフィットしちゃうんですね~。

適当なサイズに切って使用します。

押しピン

押しピンで真ん中付近に穴を開けます。

今回、私の作るピンホールの大きさは約1mmとなる算段です。

もっと小さい穴をご希望の方は、より細いものをチョイスしてください。(ケガには気を付けて。)

カラー印画紙

カラー印画紙であれば何でもいいと思います。

本当は、FUJI CA ペーパーがよかったんですが、幅をブローニーフィルム(120フィルム)サイズに切り出す方法が、いかんせん思いつかなくて。

ちなみに、ブローニーフィルム(120フィルム)が巻いてあった芯を、各所測りましたところ...

おおよそ、全体の長さが65mm。

最大部の直径が25mm。

巻き付け部分の長さが62ないし63mm。

なんで、FUJI PROFESSIONAL PAPER 四切を62mm幅でカットしていきます。

最終的なサイズで言うと...

62mm×305mm

てな感じで。

モノクロ多階調印画紙用のフィルター

以前のダンボールで製作したピンホールカメラで撮影した際、仕上がりがとても青く仕上がりました。

あの時は、ネガフィルムを重ねて再度撮影しましたが、それでも青く仕上がりました。

なので、とにかくイエローとマゼンタを足してあげなければならないと思います。

加えて、調整のし易さ、データのとりやすさ、その他もろもろ鑑みると、これが今の私にとってはベストかなと。

ということで、今回はモノクロネガフィルムのプリントの際に使用する、多階調フィルターを駆使して撮ってみようと思います。

私はFUJIFILMのVG FILTERを使いましたが、無論販売終了しています。

メーカー等異なりますが、新品で販売しているものもまだありますので、参考までに。

互換性に関しましては、把握しておりませんのでご容赦ください。

作り方

いよいよ、ピンホールカメラ製作に突入していきます。

作り方の基本的な流れは同じかなと。

私なりの流れではありますが。

  1. それぞれのパーツのサイズにカット
  2. 図を描く
  3. 穴を開ける
  4. カットする

巻き上げ部分

 

ボール紙を正方形で中抜きしていきますが、余白を上下左右3mmずつと仮定してカットしていきます。

なので、中抜きサイズは、縦横56mmとなっていくわけです。

この状態で、左に印画紙が巻いてある芯をセット・右に巻き上げ用の芯をセットする

出来上がったのがこんな感じ。

箱(外)

箱(内)

 

箱の出来上がりがこんな感じ。

中に印画紙をいれてみました。

全て合体させると...

印画紙を装置するのが、最初結構難儀すると思います。

流れを書きますと...

1.ユニットに装着した際、写真になる面が前にくるように芯に印画紙の端を貼り付けて巻く

2.もう一方の芯にもう一方の印画紙の端を貼り付ける

3.芯を巻き上げのユニットに装置(装置の際、印画紙がすでに巻いてある芯と、巻き上げる方の芯を左右どちらに入れるか間違えないように気をつけましょう。)

この状態で、左に印画紙が巻いてある芯をセット・右に巻き上げ用の芯をセットする

※上の写真では巻き上げの方の芯に貼り付けてませんが、本番はしっかり貼り付けましょう。

4.箱を重ねて閉める

5.アイスの棒を差し込んである巻き上げノブを装着

6.多階調フィルターと遮光のためのボール紙を重ねてゴムで留める

この工程全てを完全に真っ暗の部屋の中で行います。

慣れるとそうでもないと思いますが。

イメージトレーニングが大切です。

部屋を真っ暗にする前に、何をどこに置いたかを把握しておくと比較的うまくいくんじゃないかと。

巻き上げの際、回転方向を間違えないように注意が必要です。

ブローニーフィルム(120フィルム)が巻いてあった芯に留める時は、マスキングテープで印画紙を貼り付けています。

しっかり貼り付けておかないと、巻き上げの回転の際に、外れます。

心配であれば、より粘着力の強いテープがいいかもしれません。

実際に紙を入れて回してみて、約1回転半でいい感じになったので、巻き上げの際はそんな感じでいきます。

ポイントとしては、印画紙を装置し全て合体させたら、少し巻き上げてみて両方のブローニーフィルム(120フィルム)が巻いてあった芯が回転しているか確認するのがポイントかと思います。

ゴムはまとめて留めるのに使います。

前の黒ボール紙を横にスライドさせて、撮影します。

現像方法

モノクロ印画紙を使う方法もあるようですが、私はカラー印画紙でいきます。

以前、紹介したRA-4リバーサルプロセスという方法でプリント現像していきます。

RA-4リバーサルプロセスについてはこちらの記事で書いています。

どういったプロセスなのかというのと、ちょっと発展させてみたもの。

いろいろと書いてはみてます。笑

興味のある方は是非、見て頂けると嬉しいです。

リバーサルフィルムで撮影した写真を自家プリントしていきます。
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一応、あらかたの流れを。

モノクロ印画紙現像液 1分 約20℃

停止液 約30秒 適当

ソラリゼーション

ここからはライトをつけて作業します

水洗 約1分 しっかり水洗する

RA-4 発色現像液 45秒~1分 約35~38℃

RA-4 漂白定着液 45秒~1分 約35~38℃

水洗 約2~3分

乾燥

作例

0号と3 1/2フィルターを使って撮影してみます。

多階調フィルターのチョイスは勘です。

露光時間は約30秒です。

巻き上げを完全に失敗していますね。

像が重なっています。

前回より、巻き上げを若干慎重に行いました。

まだまだ青が強かったので、1/2フィルターも重ねて再度撮影してみました。

まとめ

さてさて、今回は文字通り、黒ボール紙でピンホールカメラを製作して、印画紙で撮影してみました。

感じたのは、前回の段ボール印画紙同様、いや~意外と写るもんなんですね。笑

今回駆使したモノクロプリントの際に使う多階調フィルター。

しかし、これが自宅にある方はなかなかレアかと思います。

これに代わる何か他に適当なものはないかと、日常からいろいろ探してみてはいます。

まだ見つかってませんが、まぁそのうち。

撮影時、バランスが悪かったり、風で倒れたりでぶれぶれしてますが、とにかく撮影できました。

今回、夕景で広角レンズと仮定した場合の無限遠となるような距離で撮影した感じです。

次は、もう少し近い被写体を狙ってみようと思いを馳せています。

私が購入したボール紙のサイズの関係上、若干小さめを想定して作りましたが、もう少し余裕をもたせて作った方が、すっきりすんなりハマるんじゃないかなと思います。

巻き上げの際、ブローニーフィルム(120フィルム)が巻いてあった芯を回すのに結構難儀しましたゆえ。

まぁ余裕をもたせて作った場合、その分隙間ができて光線漏れ等発生したら、それはそれで嫌ですけどね。

いい塩梅を手探りで探していきます。

総じて言うと、また機会があればやってみたいなと感じた事は...

  • カメラのサイズを少しだけ大きくする
  • 多階調フィルターに代わるものを探す
  • バランスをとるために、重しを付ける
  • 近い被写体を撮る
  • 撮れるコマをもっと増やす(印画紙を長くする)

の5つです。

結構あるな。笑



 

 

  • この記事を書いた人

けーすみ

フィルムカメラ・フィルム写真が好きで、自宅に暗室を作りフィルム現像からプリントまでやっています。 カメラ・レンズや自宅暗室などの作例をメインに載せています。 とにかく「撮ってみて、焼いてみて。」の試行錯誤の日々です。 epilogとは「詩歌・演劇などの終わりの部分のこと。」を表す言葉で、一種の終活のように私自身がこれまで撮った写真や書いた詩、感じたモノや触れたコトに対する思いを、ブログとして綴っていこうと考えてepilog.というタイトルにしました。 私のやってきたこと・今やっていること・これからやっていくことが読者の方に少しでも有益となれば幸いです。

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