自宅暗室手帖 暗室必須アイテム 引き伸ばし機について


ここでは自ら写真を手焼きするにあたっての重要な役割と自宅暗室の多大なるスペースを担う引き伸ばし機について紹介していきます。
どちらも藤本写真工業(別名:LUCKY)の引き伸ばし機で2台。

LUCKY 90M-SとLUCKY QE69という引き伸ばし機です。
国産のLPLとFUJIそしてLUCKYで悩みましたが、デザインとスペックはもちろん、あとは自宅のスペースやお財布と相談してLUCKYの引き伸ばし機を選びました。

LUCKY 90M-S

機種名 LUCKY 90M-S
フィルムサイズ 6×9判以下
使用レンズ 38-105mm
使用レンズ取り付け ライカLマウント(L39マウント)
照明方式 集散光式
光源 100V,150W
台板寸法(縦x横) 59×48.5cm
最大高 約130cm
重量 約12kg

あらまし

まず大きさについてですが、購入し自宅に届いて気づきました。

その大きさたるや、2つ並ぶと仁王像が如し。
とまぁ少々大袈裟ですが、かなり大きいです。
QE69・90M-S共に、最大にした時の高さが約130cm、重量も約15kgと12kg。

数字だけみると大したことなさそうですが、実物は想像してたよりも大きく感じます。
最初の検討段階では大は小を兼ねる理論で4×5の引き伸ばし機が第一候補でしたが、自宅スペースその他もろもろ考えると今はこちらで正解だったかなと思います。今のところは4×5のプリントをする機会もないので。

90M-Sはモノクロのプリントに使用しています。別途カラーフィルターを準備すればカラーのプリントも可能です。カラーフィルターのサイズは97×107mmです。

集散光式の引き伸ばし機です。散光式に比べると若干硬調に仕上る気がします。

多階調フィルターを使うので私はそこまで気にならないかなと。

ただ思ったのは、フィルムの傷や埃は目立ちやすい。

焼き付ける前にしっかり確認し取っておいた方がいいです。

安全光(セーフライト)について

暗室といえば、赤い明かりの点いた部屋の中で四角いバットの中に紙を入れて浸していると画像が浮き上がり、写真が出来上がる。そんなイメージだとおもいますが、そのイメージはモノクロ印画紙の安全光のイメージだと思われます。

LPLのセーフライト(携帯で撮ったので色が多少変ですが)

印画紙が感光しない、明かりがあった方が作業しやすい、その要求を一気に叶えてくれるのが安全光です。
光には波長というものがあり印画紙が感光しない、もしくは感光しにくい光の波長があります。ここでいう波長とは大まかに言えば色です。

ただ、いくら安全光とはいえ近すぎ明るすぎ長時間の当てすぎは感光の原因になります。

その辺は印画紙によって異なりますので各メーカーの用法・用量を守って正しくお使い下さい。

引き伸ばし倍率について

引き伸ばし機には一応引き伸ばし専用の引き伸ばしレンズなるものがあります。

90M-Sにおける各引き伸ばしレンズの焦点距離と倍率は以下の通りです。

レンズの焦点距離 倍率(最小-最大) フィルム
38mm 4 - 19倍 ハーフ判
50mm 2.4 - 14.5 倍 35mm判
75mm 1 - 9倍 6×6判
90mm 1.4 - 7倍 6×9判
105mm 2 - 5.5倍 6×9判

35mm判フィルムを90mmのレンズでプリントしたり、120フィルムを50mmのレンズでプリントしたり、できないことはないですが、手元のスペース・平面性・周辺光量・解像度などの関係で一応それぞれのフィルムサイズに標準となるレンズの焦点距離があります。

標準の焦点距離のレンズを使うことで、より画質がよくなったり大きくプリントできたりするわけです。

倍率というのは原版をどれくらい大きくできるかを表す値です。

35mm判であればフィルムサイズが24×36mm。50mmの引き伸ばしレンズを使うとして、最小だと2.4倍なので57.6×86.4mmのプリントができ、最大だと14.5倍なので348×522mmのプリントができるということです。あくまで、印画紙のサイズや画質云々は抜きにして。

これから

引き伸ばし電球の寿命も気になります。世の中の在庫もほぼ枯渇してますし、私自身LUCKY純正の引き伸ばし電球のストックは1つしかないのでそれが切れてしまえば終わりです。別の手段を考えなければいけません。

とりあえず光源のLED化について試してみたいと思っています。電球の色によるプリントの仕上りの違いなんかも気になるところではあります。

フィルターワークや覆い焼き・焼き込みなど様々なテクニックがあるようです。私も勉強中で経過と結果は追々。


LUCKY QE69

機種名 LUCKY QE69
フィルムサイズ 6×9判以下
レンズ 38-105mm
レンズマウント ライカLマウント(L39マウント)
照明方式 散光式
光源 コールドミラー付ハロゲンランプ 12V,100W
台板寸法(縦x横) 59×48.5cm
高さ 約130cm
重さ 約15kg

 あらまし

QE69は光源がコールドミラー付きハロゲンランプ12V,100Wです。

日本の一般的な住宅のコンセントの電圧が100Vなので電子トランスなるものが必要なようです。

私はこの引き伸ばし機を購入した際についていました。

基本はカラープリントに使用しています。まれにこちらでモノクロもプリントします。

散光式の引き伸ばし機で、集散光式に比べると軟調に仕上り、出来上がったプリントは確かにフィルムのキズや埃が目立たないように思います。
90M-Sと異なる点はこちらにはカラーヘッドなるものがついていて、そのカラーヘッドにシアン・マゼンタ・イエローそれぞれのダイヤルがあるのですが、それを0~200までの範囲で組み合わせることによって色の調節ができるようになっています。

シアン・マゼンタ・イエローのダイヤル

光源であるコールドミラー付きハロゲンランプ12V,100W

白黒の写真にも使えないことはありません。
カラーヘッドのフィルターを組み合わせて軟調・硬調を調節することができます。

安全光(セーフライト)について

諸説あるようですが、私はカラーにおいては真っ暗の中作業しています。
微弱な光でも長い時間当たると感光してしまう恐れがあるので。
真っ暗の中では手探りの作業になります。作業効率は落ちますし、いろいろと不便な点がでてきます。

前もって場所を把握しておき、ある程度の準備・工夫をしてプリントに臨むことをおすすめします。

引き伸ばし倍率について

90M-Sと基本的には同じなのですが、QE69の方が若干背が高いので最大の倍率が変わってきます。

各焦点距離と倍率は以下の通りです。

レンズの焦点距離 倍率(最小-最大) フィルム
38mm 4 - 21.7倍 ハーフ判
50mm 2.4 - 16 倍 35mm判
75mm 1 - 9.9倍 6×6判
80mm 1.1- 9.1倍 6×7判
90mm 1.4 - 7.9倍 6×9判
105mm 2 - 6.4倍 6×9判

私の好きな6×7判はというと、75mmと90mmの間に80mmという焦点距離のレンズがあります。

QE69は90M-Sより若干背が高いことで、80mmというレンズを使うとなかなか効果的にかつバランスよくプリントできるということで何本か所有しています。6×6判や6×7判をプリントするときは、75mm・80mm・90mmを使い分けてプリントしています。

これから

カラーネガフィルムについてはなんとなくかたちになってきた気がします。
リバーサルフィルムも同じようにプリントできないかなと考えていますので、何か得たものがあったらその都度投稿・更新していきたいと思います。

ずらずらと書きましたが、あくまでいろんな情報を買いつまみながら試行錯誤でやっております。これが正解ということはないのであとは自己責任の下、暗室作業を楽しみましょう。私自身もまだまだ勉強中なので、情報共有なんかもできたら嬉しいです。

他にも様々な機材がありますが、それは今後のブログに書きとどめていきたいと思います。


 

 

  • この記事を書いた人

けーすみ

フィルムカメラ・フィルム写真が好きで、自宅に暗室を作りフィルム現像からプリントまでやっています。 カメラ・レンズや自宅暗室などの作例をメインに載せています。 とにかく「撮ってみて、焼いてみて。」の試行錯誤の日々です。 epilogとは「詩歌・演劇などの終わりの部分のこと。」を表す言葉で、一種の終活のように私自身がこれまで撮った写真や書いた詩、感じたモノや触れたコトに対する思いを、ブログとして綴っていこうと考えてepilog.というタイトルにしました。 私のやってきたこと・今やっていること・これからやっていくことが読者の方に少しでも有益となれば幸いです。

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