早いもので、もう二月です。
二月三日、節分を過ぎたということで暦の上ではもう春だということを思い出しました。
日々、何か忘れているような。
そうだ。
え〜前回の続きです。
pre-flushing for RA-4 reversal print
RA-4 リバーサル プリントが初見の方はこちらをどうぞ。
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プレフラッシングとはなんぞや?という方はこちらの記事に。
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前回はプレフラッシングのカラーダイヤルとフィルム露光時のカラーダイヤルの数値を違う数値でプリントするところまでやっていました。
そして、プレフラッシング0.2秒で頃合いのいいところを探り探りプリントしていきました。
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これはこれでいい!いいんですが!!
結局、乾燥までして改めてみると、やはりコントラストの部分がもう少しなんとかならないかなって。
なので、今回はプレフラッシング0.4秒でいい塩梅をみつけていこうと思います。
プレフラッシング0.4秒 前編
小さい印画紙でテストプリントして、いざ四切の印画紙にプリントしてみました。
プレフラッシング(C:M:Y) | フィルム露光時間(C:M:Y) | 絞り | |
左上 | 0.4秒(C 0:M 40:Y 70) | 3秒(C 0:M 80:Y 110) | f11 |
右上 | - | - | - |
左下 | 0.4秒(C 0:M 80:Y 110) | 3秒(C 0:M 60:Y 90) | f11 |
右下 | 0.4秒(C 0:M 80:Y 110) | 3秒(C 0:M 40:Y 70) | f11 |
上段は失敗してしまいました。
気にせず流してください。
プリントした順番はおいといて、とにかく青い。
プレフラッシングはフィルムを通してない分、多少なり光量が多くなるというのはある程度把握していたつもりだったんですが。
0.2秒に比べると露光時間が長いので、より如実に光源自体の色と光量を反映するんだなと改めて感じたところで。
もう一度テストプリントをとることにしました。
プレフラッシング0.4秒 後編
プレフラッシング(C:M:Y) | フィルム露光時間(C:M:Y) | 絞り | |
左 | 0.4秒(C 0:M 100:Y 130) | 3秒(C 0:M 60:Y 90) | f11 |
中 | 0.4秒(C 0:M 100:Y 130) | 3.4秒(C 0:M 55Y 90) | f11 |
右 | 0.4秒(C 0:M 100:Y 130) | 4秒(C 0:M 80:Y 110) | f11 |
ようやくいい感じになってきたので、そろそろこのコマのプレフラッシング0.4秒いい頃合プリントを1つ出していきたいところです。
いい頃合いプリントが両者出揃いました。
ということで、プリントを比較してみましょう。
プレフラッシング0.2秒
プレフラッシング0.4秒
撮影環境等が異なるため、違いが分かりにくいかもしれませんがご容赦ください。
色味に関しては、このくらいであればなんとかなりそうです。
明暗も露光時間を調整すれば、雲の感じとか両者似たような雰囲気になるんじゃないかと感じました。
肝心のコントラストの部分はどうでしょう。
なんか思ったほど大きな違いはないような。
カラーダイヤルの数値と露光時間の互換性
そして、あとはこのデータに互換性があるかどうか。
このデータが他のコマでも使えるかどうか。
ですよね。
いろいろなコマで試していきます。
紅葉
プレフラッシング(C:M:Y) | フィルム露光時間(C:M:Y) | 絞り | |
左 | 0.2秒(C 0:M 50:Y 70) | 6秒(C 0:M 80:Y 110) | f11 |
右 | 0.4秒(C 0:M 100:Y 130) | 5秒(C 0:M 70:Y 110) | f11 |
0.2秒と0.4秒、お互いの頃合いのよかったカラーダイヤルの数値で検証。
0.4秒は黄色が強いですね〜。
まぁこれは調整可能かと思いますが。
0.2秒の方がニュートラルな色味に感じます。
カラーダイヤルの数値には案外互換性があるようですね~。
プレフラッシング0.2秒と0.4秒で仕上がったプリントは、比較的似たり寄ったり(厳密に言えば若干の違いはあるものの)の結果がえられるようなので、0.2秒のデータでプリントしていきます。
コントラストがやはり高い。
露光時間ももう少し短くしてあげた方がよさそうです。
案外、このコマは0.4秒のデータの方でプリントしてたらいい感じに仕上がってたかもしれません。
それでもきっとコントラストは高いでしょうけど。
夜景
プレフラッシング(C:M:Y) | フィルム露光時間(C:M:Y) | 絞り | |
左 | 0.2秒(C 0:M 50:Y 70) | 6秒(C 0:M 80:Y 110) | f11 |
右 | 0.2秒(C 0:M 50:Y 70) | 8秒(C 0:M 80:Y 110) | f11 |
プレフラッシング(C:M:Y) | フィルム露光時間(C:M:Y) | 絞り | |
上 | 0.2秒(C 0:M 50:Y 70) | 20秒(C 0:M 80:Y 110) | f11 |
左下 | 0.2秒(C 0:M 50:Y 70) | 60秒(C 0:M 80:Y 110) | f11 |
右下 | 0.2秒(C 0:M 50:Y 70) | 40秒(C 0:M 80:Y 110) | f11 |
色でいうと、このプリントに関しては少しマゼンタとイエローをひいてあげた方がよさそうな感じ。
露光時間は互換性がないようです。
都度、テストプリントを繰り返して露光時間は導き出していくほかないのかと。
まとめ
今回いろいろと検証していきましたが、、、
- プレフラッシング0.2秒 カラーダイヤルC 0:M 50:Y 70
- プレフラッシング0.4秒 カラーダイヤルC 0:M 100:Y 130
両者のプリントした写真を比較した結果、それほど変わらない仕上がりになるということがわかりました。
もうお気付きかもしれません。
そう!
露光時間が倍になったら、カラーダイヤルの数値もおおよそ倍になっていることを。
嚙み砕いて説明いたしますと、、、
プレフラッシング
- 0.2秒でもカラーダイヤルの数値が高くない分、光量が多い。
- 0.4秒でもカラーダイヤルの数値が高いので、光量が少なくなる。
なので、私が思うに、結果的に数値は違うもののだいたい同じような光を照射したということになって、両者の仕上がったプリントから大きな違いを見つけることができなかった。
のではないかと。
それよりも正直驚いたのが、引き伸ばし機の精度の部分ですけどね。
そして、あくまでこれも私自身の推測の話ですが、例えば0.4秒でC 0:M 0:Y 0でプレフラッシングしたとして、比較的コントラストに関しては低くなると思うんです。
ただ、色味に関して言うと、たぶんフィルム露光時のカラーダイヤルの数値だけでは補いきれないのではないかと推測しています。(全体的に青味が強く出る)
なので、プレフラッシングの部分でも若干といいますか、ある程度の、ちょうどいい具合のマゼンタとイエローを足しといてプリントした方がニュートラルな色はでるのかなと思います。
長いこと、リバーサルフィルム(ポジフィルム)原板に近いかたちでプリントするために、プレフラッシングに重きをおいていろいろやってきました。
結局、プレフラッシングの効果であるコントラストを「低くする。」
その目的としては、プレフラッシングの露光時間を長くしても、それに応じてカラーダイヤルの数値が必要となってくるので、結果敵にそれほど差はでないという結果に着地しました。
もちろん全くしないよりは、多少コントラストは低くなりますがね。
色味に関して言えば、やはり光量自体が減った分、色がのらなかったのかな?
私は、プレフラッシング0.4秒でC0 M100 Y130 の設定でプリントした写真の方が、マゼンタとイエローが強い仕上がりになると踏んでたんですが。
まぁいずれにせよ、リバーサルフィルム(ポジフィルム)をRA-4 reversal processで原板に近いかたちでプリントするというのは、結論を申しますと、、、
「ある程度までは寄せれるが、寄せれる限界があり、完全に原板のようにプリントするのは困難、できるかできないかだとできない方面に近い。」
が、私の出した1つの提案ということで。
なので、100%できないというわけではないです。
私自身も案がないわけではないですし。
いつかまたやってみようかなと思ってますが。
私自身、その時が来るのを気長に待ちます。笑
他の方法、もしくはRA-4 reversal processを用いて、リバーサルフィルム(ポジフィルム)をほぼ原板でプリントできるよ〜という方法を発見された方はご一報ください。
すぐ拝見しにいきますゆえ。笑