【カラープリント③】ネガフィルムを自宅暗室でプリントする際の引き伸ばし機の高さと面積と露光時間の関係性の検証と同じコマを異なる印画紙でプリントする際の私なりの露光時間の算出方法


早いもので、2月も終わろうとしています。

出会いと別れの季節がやってきます。

想像しただけで、泣きそうです。

久方ぶりにカラーネガフィルムをプリントしていきます。

今日はカラー、モノクロどちらでも大丈夫なんですが、ネガフィルムをプリントしていくのに、私が実際にやっている考え方というか、知ってれば少しだけ役にたつ情報を1つ。

もちろん、、、

「もう知ってる!」

「そのくらい考えたらわかります!」

という人はごめんなさい。

概要

カラーネガフィルムを自宅暗室又はお店などで現像した際、全て標準ほどのネガで仕上がればいいですが、フルマニュアルのカメラだったり、露出の設定を間違えてただったりで、あとは〜現像時になにかあったとかで、露出オーバーやアンダーなネガが出てきてしまった。

そんなことありますよね?

ないですか?

私、大いにあります。笑

そのネガの中にも自分自身お気に入りの1コマがあるかもしれません。

とりあえず、小さい印画紙(私でいうとKGサイズ)で露光時間やカラーダイヤルの数値を変え、試し焼きを繰り返しどうにかこうにかニュートラルな、もしくは自分好みなプリントが出来上がったとします。

さぁ今度はそのコマを六切の印画紙に余白5mmでできる限り大きくプリントしてみよう!

となったとします。

とりあえずカラーダイヤルの数値は変えません。

[但し、試し焼きの印画紙(私でいうとfuji CA paper)と六切の印画紙(私でいうとfuji professional paper)が違う場合は、カラーダイヤルの数値も露光時間も要検討(若干の違いだとは思いますが)]

露光時間をどうしよう?

だいたいの露光時間てわからないものなのかね?

となりますよね。

何度も試し焼きを繰り返し、露光時間を割り出していく。

もちろんその方法も確実だし、あると思います。

あると思いますが、別の方法でさくっとおおまかなだいたいの露光時間を割り出せたらいいと思いません?

そういう時に使える考え方かと思います。

引き伸ばし機の高さと面積と露光時間の関係性

引き伸ばし機の高さを2 倍にすれば面積はほぼ4 倍になるので露光時間も4 倍になります。

[引用元:Wikibooksのこちらのページを参考にさせて頂いております。]

信じてないということではないんです!

むしろ、おおいに参考にさせてもらってます!!

ただ、鵜呑みにしていた部分も少なからずあるので、自己研鑽のために。

まぁ一応、論より証拠ということで。

実際に引き伸ばし機を露光してみて検証したいと思います。

高さが2倍になると面積は4倍になるのか?

検証方法と致しましては、いたって原始的な手法です。

この光が照射されている部分の縦と横の長さが分かるようにテープを貼る。

ただそれだけです。

普通にこのまま定規で測ってもらっても大丈夫かと。

今回はとりあえず違いがわかりやすいようにテープを貼っていきます。

高さを100mmのところに合わせましたが、始まりが土台部分のちょっと上がっている所から始まっています。

土台の高さを測ります。

40mmでした。

ということで、高さは140mmということになりました。

実際に貼ったテープ。

外枠は、2倍である高さ280mmにして露光しテープを貼ったもの。

尺金を使い縦と横の長さを測ります。

案外、尺金はいろんな場面で使えるので私は1つ置いていますが。

一応ネガを入れて、両方ピントまで合わせたところで計測しました。

小 縦90mm×横133mm=11970

大 縦178mm×横267mm=47526

大(47526)÷小(11970)=3.9704.....

なにぶん暗闇での手作業なため、多少の誤差はご容赦ください。

あと、今回わかりやすいようにイーゼルマスクを置かずに、直の面から高さを計測しています。

実際にデータを取る場合はイーゼルマスクの高さを考慮した上でデータをとった方が正確かと思います。

まぁなんとなく面積は4倍になっているのかなと感じとれました。

てことで、引き伸ばし機の高さが2倍になると面積は4倍になる。

というのは、概ね実証されたかたちになりました。

面積が4倍になれば露光時間も4倍になるのか?

さてさて次の検証にうつります。

次は実際にプリントしていきます。

まず、イーゼルマスクで写真になる範囲を決めますが、引き伸ばし機でネガを照射する際、イーゼルマスクで設定した範囲より少しだけ大きめに設定しますよね?

トリミングするなら話は別ですが、設定が大きすぎるとそのコマの部分的な写真になりますし、小さずぎると印画紙上でそのコマが小さくプリントされるので、それ以外の部分が多い写真が出来上がるということにもつながります。

せっかくなら少しでも写真になる部分が多い方が私的にはいいと思いますので、印画紙いっぱいいっぱいより少し大きめで私は設定しています。

まぁそこは個人の自由なので好きな方でいいのかと。

それに加えて、余白を何mmにするかでも変わってきますし。

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こちらで印画紙ごとのイーゼルマスクのちょうどよい設定みたいなのを書いています。(※若干の誤差はご容赦ください。)

135フィルムを35mmのカメラで使用する場合、だいたい24mm×36mmかと思います。

なので比率でいうと2:3。

両者を照らし合わせて、いい兼ね合いを探っていきます。

※とりあえず、横を基準にして計算してみました。

なので、多少の誤差はスルーするか、引き伸ばし機の高さで調節しています。

  • KGサイズ(102mm×152mm)の印画紙に余白5mmで、できる限り大きくプリントする場合の照射面積は、、、

単純に上下左右5mmずつひいたとして、イーゼルマスクの設定は

縦92mm×横142mm

これを35mmカメラの縦横2:3の比率で計算してみると

横142mm÷3=47.33333.....

これを縦の比率でかけますと

47.33333.....×2=94.66666.....

設定したイーゼルマスクの範囲より縦が2.5mmくらいはみ出してしまうということになります。

まぁ均等に上下に割り振ったとして、1.25mmくらい。

案外、そのままでいい感じなんですね~!

よしとしましょう!!全然よし!!!笑

なので、照射されるコマの面積は最小で見積もったとして

  • 縦94.66666.....×横142mm=13422.66666.....
  • 六切(203mm×254mm)の印画紙に余白5mmで、できる限り大きくプリントする場合の照射面積は、、、

単純に上下左右5mmずつひいたとして、イーゼルマスクの設定は

縦193mm×横244mm

これを35mmカメラの縦横2:3の比率で計算してみると

横244mm÷3=81.33333.....

これを縦の比率に×すると

81.33333.....×2=162.66666.....

[要するに135フィルムを35mmのカメラで使用する場合、六切の印画紙に余白5mmでプリントしようとすると、六切というサイズの性質上、縦が30mm(もともとのイーゼルマスクの5mmの上下の余白を考えると40mm)くらい余る=余白が生じる(六切の縦203mm-余白40mm=縦163mm)]

縦には余白があり、イーゼルマスクの設定をこの数値に合わせてあげればよいのでこれでプリントできないことはないですが、数値をわかりやすくしたいとか、ネガフィルムのコマを中心に持ってきたいとかいろいろ考えて創意工夫してプリントしたとすると、設定したイーゼルマスクの範囲より縦が0.5mmくらい足りないことになります。

私的にそれは避けたいので163mmでいくことにします。

そうなると、、、

縦163÷2=81.5

これを横の比率で×すると

81.5×3=244.5

引き伸ばし機の高さを少しだけ上げましょう。

設定したイーゼルマスクの範囲より横が左右で0.5mm、均等に割り振ったら0.25mmくらいはみ出してしまうことにはなりますが。

まぁいいでしょう!全然よし!!笑

なので、照射されるコマの面積は最小で見積もったとして

  • 縦163mm×横244.5mm=39853.5

後は高さと面積の時と同様に、六切印画紙に照射する面積をKGサイズの印画紙に照射する面積で割ればその数値が算出できるわけです。

39853.5÷13422.66666.....=2.96911.....

余談

正直、もはやイーゼルマスクの設定した数値でもよさそうな気もしますが。

KGサイズ 縦92mm×横142mm=13064

六切 縦163mm×横244mm=39772

六切 39772 ÷ KGサイズ 13064=3.04439.....

そこから、その数値を露光時間に×してあげれば、六切サイズでのプリントのある程度の露光時間が算出できるというわけですね〜。

なんとなくわかりました。

実際にプリントしてみましょう。

今回プリントしていくのはこちらのコマ。

Canon p /Canon 50mm f1.8 lmount /Kodak ultramax 400

現像したネガフィルム自体が黄色に近い色で、像は薄く出ている感じに仕上がった、その中の1コマです。

絞り f8 露光時間 1秒 カラーダイヤル (C 0:M 50:Y 60)

絞り f8 露光時間 1秒 カラーダイヤル (C 0:M 60:Y 50)

とりあえず、試しにプリントしてみて、色の調節をしていきます。

絞り f8 露光時間 1.2秒 カラーダイヤル (C 0:M 60:Y 40)

まだ全然シアンが強いですが、今回求めたいのは面積と露光時間の関係性なので、これはこの辺で。

先ほど算出した面積の倍率を露光時間に×しますと

1.2秒×2.96911.....=3.56294.....

おおよそ3.6秒。

あとは、算出した露光時間で六切に伸ばした時に、どれだけこれを再現できるか。

というところで。

絞り f8 露光時間 4秒 カラーダイヤル (C 0:M 60:Y 40)

イーゼルマスクを六切の設定にしテストプリント。

3.6秒だ!

っていってんのになんでか4秒でプリントしてしまいました。

そういうところがありますもので。笑

それにしても濃い。

絞り f8 露光時間 3.6秒 カラーダイヤル (C 0:M 60:Y 40)

実際に六切にプリントしました。

なんとなくそれなりにプリントできた気がします。

よりシアンが強くなっ感じもしますし、やっぱり若干濃い。

前述したように、試し焼きの印画紙(私でいうとfuji CA paper)と六切の印画紙(fuji professional paper)が違う場合は若干の色味の違い、印画紙それぞれの感度の違いなどあります。

なので、一概に「これでAll OK!」

なんてことは言えませんので、悪しからず。

まとめ

いろいろと書いて参りましたが、私なりの順番と致しましては

ニュートラルな又は自分好みな小さい印画紙のプリント完成。

大と小のプリントで照射される部分の面積(もしくはイーゼルマスクで設定した範囲の面積)をそれぞれ算出して大を小で割る。

算出した数値を小さい印画紙をプリントした露光時間に×して、大きい印画紙でのあらかたな露光時間を算出

引き伸ばし機を大きい印画紙でのプリントの仕様にし、カラーダイヤルは動かさず、算出した露光時間で小さい印画紙で試し焼き

よさそうだったらそのデータで大きい印画紙に本番露光

こんな流れでしょうかね。

一応、私なりにざっくりとフィルムサイズごとに照射面積と倍率を算出してみました。

印画紙のサイズ、使用するフィルムの縦横比を加味して計算しています。

余白は5mm。

フィルムコマの画像部分がその印画紙において最大になるようにと、可能な限り画像の切れが少なくなるように照射範囲を設定し計算してみました。

間違っていたらすみません。

ご不憫おかけします。

多少の誤差はご容赦ください。

35mmのフィルム(2:3)

  照射範囲(縦×横) 面積 倍率
KG(102mm×152mm) 94.66666.....×142 13422.66666..... KG➡六切 2.96911.....
六切(203mm×254mm) 163×244.5 39853.5 KG➡四切 4.33695.....
四切(254mm×305mm) 197×295.5 58213.5 六切➡四切 1.46068.....

6×6(1:1)

  照射範囲(縦×横) 面積 倍率
KG(102mm×152mm) 92×92 8464 KG➡六切 4.40087.....
六切(203mm×254mm) 193×193 37249 KG➡四切 7.03402.....
四切(254mm×305mm) 244×244 59536 六切➡四切 1.59832.....

6×7(4:5)

  照射範囲(縦×横) 面積 倍率
KG(102mm×152mm) 92×115 10580 KG➡六切 4.50177.....
六切(203mm×254mm) 195.2×244 47628.8 KG➡四切 7.03402.....
四切(254mm×305mm) 244×305 74420 六切➡四切 1.5625

倍率をそのまま露光時間に×してもいいし、いいところで四捨五入、切り上げ、切り捨て、そこはお任せ致します。

あくまで概算なので、だいたいこの高さ、この面積だからこの露光時間になるよ〜!てな感じで。

試し焼きも全て正確なデータが欲しいという方は本番露光する大きい印画紙を真っ暗な中である程度の大きさにカットして試し焼き用(テスト露光用)とするのも有りですよね!

トリミングする時なんかは、イーゼルマスクで設定した範囲の面積で算出した方が簡単かもしれません。

まぁやり方なんて人それぞれなんで、私はこんな風にやってます〜。

といったところで。

ん?あれ?みなさんどうやってるんだろ?

感なのか、経験より導きだされた推測なのか、数多くのプリントをこなして得たデータなのか。

みなさんの方法も教えてください。笑

余談

そして1点気になった点が。

このコマいいんだけど、この部分だけトリミングしたいな〜

なんて時ありますよね。

そういう時は、いつもの引き伸ばし機の高さより若干高くして、プリントしたい部分にイーゼルマスクをもっていきプリントしていくのがセオリーかと思います。

そして、小さい印画紙でだいたい自分の思うプリントが完成し、さぁ大きく伸ばしてみようか!となるわけですが。

どのくらいの高さにするか迷いません?

だいたいの高さってわからないものなのかね?

と思ったことがしばしばあります。

そんな時にも高さと面積と露光時間の関係性が使えるんじゃないかと。

まぁそれを逆に利用するだけなんですがね。

中学生くらいでしたかね?

平方根て習いましたよね。

√を使うんですけど。

二乗して3になる→√3

みたいな。

私もいまいちわからなかったのですが、機械的にこの時はこうでこうなる。

みたいな感じで覚えた気がします。

なので、ここでも機械的に。

例えば面積が4倍になったとします。

そしたら、√4としてあげると。

二乗して4になるのは2だから、高さは2倍になるのか〜!てことなんですが。

携帯で調べたり関数電卓なんかがあればすぐ算出できると思います。

わかりにくいので、一度調べたものはメモしておいたら次容易に対応できるかと思います。

実を言いますと私、数学的な部分はあまり得意ではないですし、

「理論上は可能なはず!」

というだけなんですがね。

まぁあくまで余談なので。



 

 

  • この記事を書いた人

けーすみ

フィルムカメラ・フィルム写真が好きで、自宅に暗室を作りフィルム現像からプリントまでやっています。 カメラ・レンズや自宅暗室などの作例をメインに載せています。 とにかく「撮ってみて、焼いてみて。」の試行錯誤の日々です。 epilogとは「詩歌・演劇などの終わりの部分のこと。」を表す言葉で、一種の終活のように私自身がこれまで撮った写真や書いた詩、感じたモノや触れたコトに対する思いを、ブログとして綴っていこうと考えてepilog.というタイトルにしました。 私のやってきたこと・今やっていること・これからやっていくことが読者の方に少しでも有益となれば幸いです。

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